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売却お役立ちブログ

2025.03.21

住宅ローン返済中の住み替えは同じ銀行を利用できる?基本的なローン契約のパターンと手続きのポイント

住宅ローン返済中の住み替えでは、新居の購入代金についてもローンを組むのが一般的です。この点について「同じ銀行で組むことはできないか」という疑問を抱く人が多くいますが、結論として、基本的には異なる銀行で契約することになるでしょう。

ここでは、資金状況や新居のローン審査に不安のある人へ、今の住まいのローンを完済せずに住み替える場合の契約パターンや基本的なポイントを解説します。

住み替え先の住宅ローンを同じ銀行で組むのは不可

住宅ローン返済中の住み替えにあたり、同じ銀行をもう一度利用することはできません。今住んでいる家のローンにつきA銀行に対して返済をしているあいだ、さらに新居のローンをA銀行で組もうとしても、大抵は断られてしまうでしょう。

住宅ローンを提供する金融機関(=銀行)は、特定の契約者に多額の貸し付けをすることについて「返済してもらえなくなる可能性が大きい」と考えています。これが同じ銀行を利用できない理由です。

住み替えでの住宅ローン契約には4パターンある

住宅ローン返済中の住み替えの問題は、高額な新居の購入費用をどうやって貸し付けてもらうかです。残債(=返済すべき残りの金額)があるかぎり同じ銀行を利用できないとなると、選択肢は次の4つです。

住み替えで利用できる住宅ローン契約のパターン
ローンのパターン 融資の範囲 審査難易度 金利(通常の住宅ローンとの比較)
完済+新規で住宅ローン 今の住まいの残積※
+新居の購入費用
普通 同水準
住み替えローン 今の住まいの残積※
+新居の購入費用
やや厳しい やや高い
ダブルローン 今の住まいの残積※
+新居の購入費用
厳しい 同水準
つなぎ融資 今の住まいの残積※
+新居の購入費用
優しい(少額のため) 高い

※売却代金の控除後

完済+新規で住宅ローン

もっとも無難と言えるのは、まず今住んでいる家の住宅ローンを完済し、そのうえで新しくローンを組む方法です。完済するにあたって支払う額は、残債から今住んでいる家の売却代金を差し引いた額です。

この方法であれば、同じ銀行で住宅ローンを契約できる可能性があり、その場合には返済実績が審査上有利に働くことも期待できます。

■完済後に新規でローンを契約する方法の特徴

今住んでいる家の価値によっては売却代金だけで完済できる可能性があり(=アンダーローン)、その場合は返済が二重になる恐れがありません。都市部や再開発が予定されている地域など、もとから不動産価値の上昇が期待できる地域に住んでいる人におすすめできます。

■注意点

住み替え先の契約より先に今住んでいる家の売却手続きを進める必要があるため、時間がかかる可能性があります。もっとも注意したいのは、売却代金だけでは完済できない場合(=オーバーローン)、残った借入残高が解消されるまで返済が二重になる点に要注意です。

住み替えローン

住み替えローンとは、銀行が提供する融資サービスのひとつで、今ある住宅ローン残債(※売却代金を差し引いた後の額)と新居の購入費用を一本化して貸し付けてくれるものです。この方法でも、サービス内容しだいで同じ銀行を利用できる可能性があります。

■住み替えローンの特徴

住み替えローンを利用する場合でも、今住んでいる家の売却手続きを要します。契約一本化に伴い、ローン関係の手続きが簡便で分かりやすくなり、住み替え後の返済先もシンプルで分かりやすくなるのがメリットです。

■注意点

住み替えローンの審査基準は、新規で住宅ローンを契約する場合に比べて厳しくなります。融資条件の面でも、金利が0.2%から0.5%ほど割高になる傾向があり、やや不利です。もっとも注意したいのは、今の家がオーバーローンだと借入額が増え、返済が苦しくなってしまう可能性です。

 

▼こちらの記事も参考になります

住宅ローン返済中でも住み替えできる?住み替えローンの基礎知識と契約の進め方

ダブルローン

ダブルローンとは、今の住宅ローンをそのまま返済しながら、新しい家の住宅ローンも同時に組む方法です。たとえば、A銀行で今の住宅ローンを返済中(毎月支払額は8万円)だとすると、別のB銀行で新居のローン(毎月支払額は10万円)を組み、A銀行での完済を目指して合計で毎月18万円ずつ払うことになります。

■ダブルローンの特徴

この方法は、住み替えを急ぐ必要がある場合や、今住んでいる家が売れるまで時間がかかりそうな場合に選ばれます。今の家の売却を待たずに新居に引っ越せるので、引っ越しのタイミングを自由に決められるメリットがあります。

■注意点

もっとも大きなリスクは、返済負担が一時的に大きくなるうえ、二重返済となることで毎月の支払いがややこしくなることです。二重返済となるため審査も厳しくなり、通常より高い年収が求められます。多くの場合、今住んでいる家を売却した後、その資金で片方のローンを一部または全額繰り上げ返済して負担を軽減します。

つなぎ融資

つなぎ融資とは、新しい家を購入してから今の家を売却するまでの期間だけ利用する短期の融資です。通常は6か月から1年程度の期間限定で、新居購入資金を「つなぐ」役割を果たします。

■つなぎ融資の特徴

新居購入と現住居売却の時間差をカバーする融資で、新居を先に確保したい場合に便利です。購入資金だけでなく、引っ越し費用や諸経費などの関連コストにも充てられるケースがあり、住み替えの資金繰りをスムーズにします。今の家が確実に売れる見込みがある場合は、比較的利用しやすい選択肢となります。

■注意点

つなぎ融資の金利は、通常の住宅ローンより=1%から3%程度高く設定されているのが一般的です。また、返済期間が厳格に定められているため、今の家の売却が遅れると追加金利や延長手数料が発生するリスクがあります。

住宅ローン返済中の住み替えの3つのポイント

住宅ローン返済中の住み替えの3つのポイント

住宅ローン返済中の住み替えでは、契約するローンの審査や手持ちの資金に不安を抱きがちです。そんなときに押さえておきたい基本的なポイントとして、以下の3点が挙げられます。

まずは今の家の価値を把握する

住み替えの第一歩は、今の住まいの価値をできるだけ正確に知ることです。

家の価値を知るにあたっては、地域の取引事情に詳しい不動産会社へ査定依頼を出すとよいでしょう。査定では、机上査定(=訪問せずおおよその価格を調べる方法)と訪問査定の両方を受けることで、より確かな売却価格を知ることができます。

大事なのは「返済中の住宅ローンについて、今の家の売却代金で完済できるかどうか」を知ることです。後の住み替えの手続きに向け、不動産会社に査定依頼をするとともに、銀行に残高証明書の発行を依頼するとよいでしょう。残高証明書では住宅ローンの残りの返済額を知ることができ、査定の結果と合わせて売却代金による完済の見込みを調査できます。

資金繰りの要は住み替えの流れ

住み替えのための費用を手持ちの資金でまかなえるかどうかは、手続きの流れしだいです。

費用を抑えたいのであれば、新居の決定と契約を先に行い、今の家の売却は後にするとよいでしょう。つなぎの住居のための費用が不要になり、最低額で住み替えられる見込みが大きくなります。さしあたって、新居の探索は早めに行うことをおすすめします。

ほかにも、新居で新しく加入する必要のある地震火災保険料や、住宅ローン(または住み替えローン)の手数料について比較・検討を進めておくと安心です。不安があるときは、不動産会社と相談しながら進めるとスムーズです。

住宅ローンの基本的な審査基準を押さえる

住宅ローンの審査では複数の項目がチェックされます。とくに重要なのは毎回の返済能力に関わる基準(職業や年収)ですが、それ以外にも過去の返済実績や「返済負担率」が注目されています。審査に通りやすくするため、下記のようなポイントをチェックしてみましょう。

 

住宅ローン返済中の住み替えにおける注意点

住宅ローン返済中の住み替えにおける注意点

住宅ローン返済中の住み替えでは、焦って適切でない方法を選んだり、予想以上に税金がかかってしまったりする失敗にも注意しましょう。失敗すると、新居のローンの毎月返済額とあいまち、負担が大きくなる可能性があります。

任意売却は最終手段と考える

任意売却とは、住宅ローンの返済が難しくなったときに、契約先の銀行の同意を得て行う家を売ることです。通常の売却と異なり、売却金額が住宅ローン残高を下回る場合(=アンダーローン)でも売却できる点が特徴です。

住み替えにあたり、資金状況や新しく契約するローンの審査基準に不安があるとしても、任意売却は最終手段です。とくに目立ったデメリット(金融ブラックになるなど)はないものの、銀行との交渉などに時間がかかる可能性があるうえに、買主を見つけるまでの期間が限定されるため不利な条件で売ることになる可能性もあります。

上記を踏まえると、任意売却はあくまでも最終手段と考えるべきです。まずは不動産査定で今の家を見極め、住み替えのためのローン契約の流れで通常の方法による売却ができないか確認しましょう。

課税額や住宅ローン控除の取扱い

毎年の所得税が優遇される「住宅ローン控除」は住み替え後も適用できますが、新居に関する条件(入居時期や床面積・住宅性能など)が条件を満たしているかチェックする必要があります。

注意したいのは、今の家を売って利益が出た場合の課税額です。大前提として、売却で得られた利益は確定申告が必要となり、譲渡所得税がかかります。このとき、住宅ローン控除の適用があると、3,000万円特別控除などの税金が安くなる特例の併用が認められません。

まとめ

住宅ローン返済中の住み替えでもっともスムーズなのは、いったん今の住まいの売却代金で完済し、新しくローンを契約する方法です。難しい場合には、住み替えローンやダブルローンのほか、つなぎ融資を利用する手があります。

融資条件や資金について不安があるときの住み替えのポイントは、まず今の家の価値を正確に把握することです。18年の実績を持つ横浜スタイルでは、地域に精通したプロフェッショナルが、お客様の状況や売却理由に合わせてカウンセリングします。まずはお気軽にお問い合わせください。

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