人生の中でも土地を売却する機会は、ほとんどの方にとって決して多くないと思います。一方で「土地を売る」といっても、場所の特性や状況、売却方法によって売却の流れや考慮すべき点は多岐にわたります。初めて土地の売却を検討されている方にとっては、判断が大変難しいケースも少なくありません。
本記事では、これまでに売主様から寄せられた土地売却に関する質問にまとめてお答えします。
質問1:市街化調整区域は分筆して売却できる?
「都市計画法」では、無秩序な市街化を防ぐため、「市街化区域」と「市街化調整区域」という都市計画区域を定めています。
- 市街化区域 → すでに市街地を形成している区域、および概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を進める区域。
- 市街化調整区域 → 市街化を抑制する目的の区域。例外的に建築が認められることはあるものの、一般の人が住宅を建築することは原則として認められていません。市街化調整区域内における開発行為には厳しい制限があります。
ただし、市街化を促進する恐れがなく、市街化区域での開発が困難または著しく不適当と認められる場合、開発審査会の議を経て許可が下りることがありますが、その際に合理的な理由が求められます。例えば、以下のようなケースが挙げられます。
- 本家の世帯構成員、または元構成員が分家する場合
- 分家しようとする者が、譲渡・贈与・相続によって取得した土地である場合
- 既存の集落内またはその周辺にある場合
- 市街化調整区域外に住宅を建築できる土地がない場合
最終的には、市町村や県の宅地開発課へ相談することが必要です。また、農地転用許可が必須となるため、詳しくは各市町村の農業委員会に相談することをおすすめします。
なお、単純に分筆した土地の自分の所有分だけを売却することは可能です。その場合、単に面積を按分するのではなく、それぞれの土地を適正に評価し、持ち分を分割する必要があります。
質問2:親族の依頼で土地を売りたいが、委任状はどうやって作る?
例えば、売主様の祖父が相続前に資産を現金化し、事前に振り分けようとしているとします。不動産も売却したいと考えているものの、体調がすぐれず、売却手続きを売主様に一任したい場合、委任状が必要になります。
祖父の所有物であるため、委任状なしでは売却手続きができません。売主様と祖父の間で委任状を取り交わせば、売却を進めることが可能になります。
通常、不動産業者が委任状を作成してくれますが、以下のような内容が必要です。
- 当事者の記名・押印(実印)
- 「【物件名】の売買契約におけるすべての権限を下記代理人に委託します」などの文言
また、委任状のほかに、当事者同士の印鑑証明書も必要です。これらの準備が整えば、売却手続きを進めることができます。
なお、祖父の判断能力が低下している場合は、家庭裁判所に後見人の申し立てを行う必要があります。その手続きには時間がかかるため、このような場合は資産を所有している親族の方が元気なうちに不動産業者へ相談し、相続対策を進めることをおすすめします。
質問3:物件を解体して土地だけ売りたい場合にはどうすればよい?
売却活動の際、「建物解体後に引き渡し」といった文言を図面に記載して売り出せば、そのような売り方自体は問題ありません。ただし、買主様にとっては解体費用という追加の出費が発生するため、予算が変わる可能性があります。そのため、解体費用分の価格交渉が入ることを想定しておく必要があります。
おわりに
このように土地の売却を検討するにあたり、様々な疑問が出てくると思います。加えて、法律など専門の知識がないと検討が難しい場合も多いです。
横浜スタイルでは売却にあたり、売主様の様々な疑問にお答えしています。本格的に売却を検討する前のご相談も可能ですので、是非一度お気軽にお問い合わせください。