
マイホームを売却するにあたって、譲渡所得を計算しようと思ったのですが、減価償却費という聞いたことのないワードが出てきてしまったため、計算ができず困っています。建物の減価償却費とは何ですか?

減価償却とは費用を一定期間に配分する会計処理です。建物は年数が経過するごとに消耗して価値が減少します。年数ごとに減少する価値を計算できれば、現在の建物価値がわかります。建物の減価償却を計算する際には、構造に応じた法定耐用年数を利用します。法定耐用年数とは、建物の価値がゼロになるまでの年数です。
主な構造と法定耐用年数の関係は、以下のとおりです。
木造住宅:33年
鉄骨造:40年(骨格材の肉厚が3ミリメートル以下のもの)
鉄筋コンクリート造:70年
なお、減価償却を計算するのは建物のみで、土地は計算しません。土地は経過年数によって価値が落ちることはないからです。
具体的な計算方法は、以下の通りです。
<計算式>
減価償却費 = 建物の購入金額 × 0.9 × a.償却率 × b.経過年数
a.償却率
木造:0.031
鉄骨造:0.025(骨格材の肉厚が3ミリメートル以下のもの)
鉄筋コンクリート:0.015
※償却率とは1年で減少する価値の割合です。
償却率は次の計算式で算出します
「1 ÷ 法定耐用年数」(小数点下4位以下は切り上げ)
b.経過年数の数え方
6ヶ月以上の端数は1年とし、6ヶ月未満の端数は切り捨てます。
<具体例>
購入年月:2014年1月
対象不動産:マンション(鉄筋コンクリート造)
購入金額:4,000万円(土地:1,500万円/建物:2,500万円)
売却年月:2021年7月
--------------------
償却率は、鉄筋コンクリートなので、0.015
経過年数は、7年6ヶ月なので、8年
上記を踏まえて計算すると、
2,500万円 × 0.9 × 0.015 × 8 = 270万円
これで、減価償却費が算出できました。
つまり、現在のマンション価値は
2,500万円 - 270万円 = 2,230万円
ということになります。
いかがでしたでしょうか。
譲渡所得の計算は大変ですが、確定申告にも必要になりますのでしっかりおさえておきたいですね。
※本記事では、マイホームの売却に関する内容を記載しています。事業で利用されている不動産に関しては計算方法が異なりますのでご注意ください。
(2025年6月時点の情報です。)
主な構造と法定耐用年数の関係は、以下のとおりです。
木造住宅:33年
鉄骨造:40年(骨格材の肉厚が3ミリメートル以下のもの)
鉄筋コンクリート造:70年
なお、減価償却を計算するのは建物のみで、土地は計算しません。土地は経過年数によって価値が落ちることはないからです。
具体的な計算方法は、以下の通りです。
<計算式>
減価償却費 = 建物の購入金額 × 0.9 × a.償却率 × b.経過年数
a.償却率
木造:0.031
鉄骨造:0.025(骨格材の肉厚が3ミリメートル以下のもの)
鉄筋コンクリート:0.015
※償却率とは1年で減少する価値の割合です。
償却率は次の計算式で算出します
「1 ÷ 法定耐用年数」(小数点下4位以下は切り上げ)
b.経過年数の数え方
6ヶ月以上の端数は1年とし、6ヶ月未満の端数は切り捨てます。
<具体例>
購入年月:2014年1月
対象不動産:マンション(鉄筋コンクリート造)
購入金額:4,000万円(土地:1,500万円/建物:2,500万円)
売却年月:2021年7月
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償却率は、鉄筋コンクリートなので、0.015
経過年数は、7年6ヶ月なので、8年
上記を踏まえて計算すると、
2,500万円 × 0.9 × 0.015 × 8 = 270万円
これで、減価償却費が算出できました。
つまり、現在のマンション価値は
2,500万円 - 270万円 = 2,230万円
ということになります。
いかがでしたでしょうか。
譲渡所得の計算は大変ですが、確定申告にも必要になりますのでしっかりおさえておきたいですね。
※本記事では、マイホームの売却に関する内容を記載しています。事業で利用されている不動産に関しては計算方法が異なりますのでご注意ください。
(2025年6月時点の情報です。)